1920-2007 Vilhelm Wohlert(ヴィルヘルム・ウォラート)は20世紀のデンマークを代表する建築家のひとりです。コペンハーゲンのデンマーク王立芸術アカデミーで建築を学び、1944年に卒業しました。Jørgen Bo(ヨーン・ボー)と共同で設計したルイジアナ美術館(設計期間1958-1991)は、世界の美術館建築のなかでも傑出したプロジェクトに数えられています。
美術館と教会の設計に優れ、コペンハーゲンの聖母教会やロスキレ大聖堂などの修復と改築を手掛け、ドイツでもグスタフ・リューベック美術館、ボーフム美術館などを設計しました。また、2004年にデンマーク重要建築物に指定された、物理学者ニールス・ボーアのサマーハウス(1957)も有名です。 1968年~1986年には王立芸術アカデミーの教授を務め、2001年には同アカデミーの名誉会員に推挙されます。また、1951~1953年には米国のカリフォルニア大学バークレー校で客員教授を務めました。デンマーク王立芸術アカデミーのゴールドメダル(1946年)やC.F.ハンセン・メダル(1979年)など、多くの受賞歴もあります。 ルイスポールセンとのコラボレーションでは、ルイジアナ美術館のすべての特注照明器具を共同開発したのをはじめ、「サテライトペンダント」(1959)、「マガジン」(1974)、「マガジンマイクロ」(1991)、ポール灯の「マグナム」(1995)など、多くの照明器具を制作しました。