コレクション: Peder Moos

1906-1991

Peder Moos（ペダー・ムース）はデンマークを代表する家具デザイナーであり、家具職人です。生涯で特徴的な30-40程の作品を製作し国際的な評価を得ています。

デンマークの南デンマーク地域にある町Sønderborg （スナボー）の農家の息子として生まれ、建築家としての訓練と自分の仕事場を開くため、最初に大工職人として働きました。

1926年から1929年までパリ、ジュネーブ、ローザンヌで働いたのち、コペンハーゲンに戻り自身の仕事場を開きます。
また、デンマーク王立美術アカデミーの夜間部に通い、彫刻家のEjnar Utzon-Frank（アイナー・ウッツォン・フランク）やKaare Klint（コーア・クリント）の下で学びました。

1956年にフュン島に移ると工芸学校で教鞭を取り、1962年ユトランド半島の南に位置するブレデブロでも教室を構えています。

細部へのこだわりと完璧な仕上がりを追求し、デザインだけでなく製作まで自分自身で一貫して行い、すべての木材を自ら手作業で選んぶ拘りは唯一無二の作風に仕上がっています。

ほとんどの作品はオーダーメイドで作られ、ムースは作品の完成後にデザインを描いていたと言われています。

釘、ネジを避け、その代用に木釘や違う木の種類のくさびを使用するなど細かい仕上げにこだわり、縁取りのような装飾的なコントラストは一見単色に見えるものでも、近くで目を凝らして見るとさまざまな木材の象嵌が浮かび上がる奥行きがあります。

見るものを魅了してやまない彼の作品は、デンマークのデザインミュージアムに保管されています。