1920-1982 Niels O. Møller(ニールス・O・モラー)はデンマークを代表する家具デザイナーであり、家具職人です。木材を主とした伝統的な職人の手仕事と合理的形態が美しく調和したデザインで知られています。1944年に自ら製作工場J.L. Møllers Møbelfabrik(J・Lモラー)を設立し、デザイナー、そしてプロデューサーとして自身の作品を世に送り出します。 1952年にはドイツとアメリカに輸出を開始し、世界中の需要に応える為、1961年には故郷の近くのホイビェルクに広大な敷地に工場を増設しました。 そこでは戦後のデンマークの近代的スタイルのチーク、オーク、ウォルナット材を多く使った有機的なデザインのダイニングチェアとアームチェアを多く製作しました。 J・Lモラーは数多くの椅子を設計、製作し続けた結果、は「デンマークの優れたデザイン」と同義語となり、1974年、81年に家具工芸で名誉のあるデンマーク家具製作協会賞を受賞しています。 伝統的職人気質を保ち続け、一方で合理化を徹底的に突き進めるその手法は、細部にわたる品質と時代にとらわれないエレガントさで高い評価を受けました。 1982年に亡くなった後、彼の息子であるヨーゲン・モラーとジェンス・モラーが会社を引き継いでいます。