20世紀中頃のデンマークで最も革新的で才能のあるデザイナーの一人。1929年生まれ、1949年20歳の時に指物技術工の資格を取得。王立芸術アカデミーにてコーア・クリントに師事し1950年に卒業。55年に自身のスタジオを構える。カイ・クリスチャンセンのデザインは、デンマークミッドセンチュリー家具の代表ともいえる。机、テーブル、サイドボード、椅子、キャビネット、テレビスタンドなどをデザインし、主にチークやローズウッドで製作。実用的かつスタンダードな美しさを持つ作品の1つにFM棚システム(ウォールユニット、1968年)がある。また、師であるコーア・クリントのデザインの基本とも言える人間工学を基にし、座り心地の良さにこだわったイスの制作に励み、代表作となる「ペーパーナイフチェア」をデザインした。 国内外の展示会やプロジェクトに多く参加し、才能を発揮。近年はデンマークKaagaard社やスキャンバーク社といった家具メーカーのデザイン顧問も勤めており、精力的に活動をしている。