1905-1990George Nakashima(ジョージ・ナカシマ)はアメリカの20世紀を代表する家具デザイナーです。 ワシントン州スポケーンでジャーナリスト中島勝治と寿々の長男として生まれ、シアトルで育ちます。 ワシントン大学で森林業を2年学んだあと、建築学を2年学びました。その後ハーバード大学院に進み、すぐにマサチューセッツ工科大学へ移籍。1934年には帝国ホテルの建築に伴って設計事務所を開設していたAntonin Raymond(アントニオ・レーモンド)の事務所に入所。同僚には前川國男や吉村順三がいました。 レーモンドの事務所在籍中は軽井沢聖パウロカトリック教会の設計に携わったり、家具の設計や現場管理のためインドで勤務します。1939年に日本に戻り、前川國男の事務所に在籍し、丹下健三と出会いました。1942年太平洋戦争開戦時、日系人は強制収容され、アイダホ州ミニドカ・キャンプに家族とともに抑留されます。そこで日系二世の大工と知り合い、基本的な木工技術と木についての知識を得ることに。1944年ニューホープ近郊のペンシルベニア州バックス郡で家のガレージを工房として、デザインから製作まで一貫した家具作りを始めます。1946年土地を譲り受け、Knoll(ノール)社のため量産向けの椅子を発表。1957年ニューホープにコノイド・スタジオを完成しました。1973年 アントニオ・レーモンドの設計事務所時代に同僚であった吉村順三がロックフェラー邸を設計するにあたり、220点もの家具をナカシマが担当した。代表作には「CONOID(コノイド)チェア」をはじめ、厳選した銘木を使用したキャビネットやテーブルなど多数。 また自身の手書きの設計図から製作された作品は米国ペンシルヴェニア州ニューホープのアトリエと日本の桜製作所の2箇所のみで作り続けられています。