1889-1965Frits Henningsen(フリッツ・ヘニングセン)はデンマークの家具デザイナー兼家具職人です。 20世紀前半の北欧デザインを代表する存在であり、職人技とエレガントな造形を融合させた作品で知られています。 若くして木工職人として修業を積み、1911年にマスター資格を取得。 その後ヨーロッパ各地で修行し、帰国後の1915年にコペンハーゲンで自身の工房を設立しました。 ヘニングセンの家具は、手仕事による精密な仕上げと、クラシックな曲線美を特徴としています。 特に「Heritage Chair(1930年)」「Signature Chair(1954年)」などが代表作です。 上質な木材とレザーやファブリックを組み合わせ、温かみと気品を兼ね備えている彼の作品は量産よりも品質を重んじ、全工程を自ら監督するほどでした。 作品は一見伝統的だが、細部の構造やラインにモダンな感覚が息づいており、後のデンマークモダン家具の礎を築きました。 現在もヴィンテージ市場で高く評価されており、フリッツ・ヘニングセンの家具は、北欧デザインの品質の良さや美しさを象徴する存在として、世界中の愛好家に支持されています。