コレクション: Fredrik A. Kayser

1924-1968

Fredrik A. Kayser（フレデリックA.カイザー）はノルウェーの家具デザイナーです。
ノルウェーのベルゲンで生まれ、ノルウェー国立工芸産業アカデミーで学びます。

特にイスのデザイナーとしてよく知られています。
家族の家具事業を通して若くしてデザイン界にデビュー。大工としての訓練を受けたカイザーが最初にデザインしたイスはわずか15歳でViken Møbelfabrikkの製品に加えられ、デザイン界に明るい未来を感じさせました。

ノルウェー国立工芸産業アカデミーを1945年に卒業後、1946年までオスロのデザイン会社Rastad & Rellingに勤務しました。

その後ベルゲンに自分の工場を開きましたが、うまくいかずにRastad & Rellingへ戻り1952年から1956年まで勤務します。

1956年に改めて自身のデザインスタジオを立ち上げ、チークとローズウッドのサイドボードをデザインしたViken Mobelfabrikk社などの様々なイスや家具工場のフリーランサーとして活躍します。

1958年にアームチェア工場のVatne Lenestolfabrikk社のクヌート・セターとコラボレートして組立・持ち運びしやすい家具を製作しました。
この新しいコレクションは1958年のヘルシンゲルで開催されたエクスポートフェアーで展示され、ノルウェーと他の国々に評判を呼びました。
このパートナーシップはカイザーの生涯で最も成功した事業で、カイザーが1968年に亡くなるまで続きました。

ローズウッドとチークの807イージーチェアや965ラウンジチェアなど現在でも高い人気を誇ります。

優美な曲線のアームや湾曲した座面はデンマークデザインの影響を受けており、カイザーのデザイン性の高さが見られます。

44歳の若さで亡くなりましたが、半世紀以上たった今でもノルウェーデザイン史において重要な人物のひとりとして評価されています。