コレクション: FDB Møbler
FDBは「Fællesforeningen for Danmarks Brugsforeninger(デンマーク生活協同組合連合会)」の略です。 1866年にハンス・クリスチャン・ソンネによって国民生活の基盤を守ることを目的に設立されました。 1942年にFDBブランドのオリジナル家具を開発するため、FDB モブラーが設立されます。 コーア・クリントが監修を担い、初代責任者に当時キャビネットメーカーズギルド展で話題となっていたボーエ・モーエンセンを迎え、デンマーク国民の消費者生活レベル向上を目指しました。 第二次世界大戦中は物資が不足し、それまで家具作りに多く使用されていたマホガニーなどの高級木材は新しく入手することが困難となり、デンマーク内で採れるビーチ(ブナ)に注目が集まります。 モーエンセンはしなりが強く折れにくいビーチ材を活かすため、イギリスのウィンザーチェアやアメリカのシェーカーチェアにルーツを求め、オリジナル家具シリーズを開発しました。 1948年にはコペンハーゲンにFDBモブラー初の専門店がオープン。FDBモブラーが発行するカタログは2000近くのFDB店舗に置かれ、カタログを見て注文できるネットワークも強化されます。 また1928年から発行された『SAMVIRKE(サムヴィアケ)』という組合員誌は一般庶民の新しいライフスタイルを提案し、FDBモブラーの家具もモダンなデザインとして生活の中に受け入れられていきました。 80年代に一部の生産を中止したものの、1990年代中頃からデンマークのモダン家具が再評価され、2013年に一部の製品が復刻されています。 |