1912-1991Eric Bertil Karlén(エリック・ベティル・カールェン)は1940~1950年代に活動したスウェーデンの家具デザイナーで、特にスカンジナビアン・モダンの流れをくむ椅子やラウンジチェアのデザインで知られています。 彼の作品は「機能美」と「温もり」の共存を特徴とし、合理的なフォルムの中に柔らかさや居心地の良さを感じさせる意匠が評価されています。 代表作とされるのは、シープスキン(羊毛)を張ったラウンジチェアで、1940年代のスウェーデン家具の象徴的な存在ともいえるものです。 細身で軽やかな木製の脚と、柔らかな毛皮の座面・背もたれの組み合わせは、北欧らしい自然素材の美しさを活かした設計となっています。 木部には白樺やビーチ材など淡い色合いの木材が使用されることが多く、全体として明るく穏やかな印象を与えるデザインです。 カールェンの家具は「装飾を排しつつも、生活に寄り添う優しさ」を備えており、今日ではヴィンテージ市場においても高い人気を誇ります。 彼の名を冠した作品はオークションにも出品され、再評価が進んでいます。 特に椅子やアームチェアは、シンプルな中に時代の美意識が宿る名品として、多くのインテリア愛好家に支持されています。 現代の北欧デザインブームにおいても、カールェン の作品は、当時のクラフトマンシップと機能美の融合を体現する重要な存在といえるでしょう。