Arne Wahl Iversen(アルネ・ヴァール・イヴェーセン)は、20世紀中頃に活躍したデンマークの家具デザイナーです。家具店を営む父の影響で家具に興味を持ち、職人としての訓練を経て、オーデンセ工科学校でデザインを学びました。 1949年から1951年には、コーア・クリントの指導するデンマーク美術アカデミーで学び、25歳で故郷に自身のデザインスタジオを設立しました。 彼の目指したのは、職人技に裏打ちされた高品質で、エレガントかつ機能的な家具の創造でした。 1957年には、スウェーデンでIKEAを展開しようとしていたイングヴァル・カンプラード(Ingvar Kamprad)と短期間ながら協業し、チェストやシェルフを発表。 その後は独自の道を歩み、Vinde MobelfabrikやKomfort、Eilersenなど複数の工房と協力して、チーク材やローズウッドを使ったデスク、キャビネット、アームチェアなどを多く手がけました。 1968年には、彼の提案する家具がスイスのジュネーブの展示会に出展され、モナコ大公夫妻が注文したことで国際的な注目を集め、アメリカ市場にも進出しました。 彼の代表作のひとつである「Model56」デスクは、ドレッサーとしても使える多機能性と、繊細で美しいラインが特徴です。 現在もヴィンテージ市場で高く評価されており、アルネ・ヴァール・イヴェルセンの家具は、北欧デザインの実用性と美しさを象徴する存在として、世界中の愛好家に支持されています。